ヴァル・ドルチャ(イタリア語: Val d'Orcia)は、イタリア・トスカーナ州シエナ県にある広い谷ないし渓谷。北東にはアミアータ山とウンブリア州との州境がある。
ヴァル・ドルチャとは、オルチャの谷の意味で、オルチャ渓谷とも訳される。
名前の元となったオルチャ川が中央を横切り、美しい風景が拡がり、中世に起源を持つ様々な街があり、その中の二つピエンツァとモンタルチーノは特筆に値する。
元はシエナの領土であった。粘土質の土壌のため耕作に向かない土地だったが、約300年に渡る土壌改良の結果、現在のような田園風景が誕生した。現在はワイン用の葡萄栽培が盛んである。他には穀物、オリーブ、果物、野菜の小規模な混合農園があり、干し草または家畜の放牧が行われる牧草地も点在する。
また、渓谷を横断する道は中世にローマやエルサレムへの主要な巡礼路として使われ、多くの巡礼者や商人たちが行き交った。モンタルチーノ郊外のサンタンティモ修道院(Abbazia di Sant'Antimo)も知られている。
ヴァル・ドルチャに含まれているコムーネは、カスティリオーネ・ドルチャ、モンタルチーノ、ピエンツァ、ラディコーファニ、サン・クイーリコ・ドルチャである。他の重要な町はモンティッキエッロ、バーニョ・ヴィニョーニ、モンテネーロ・ドルチャとモン...続きを読む
ヴァル・ドルチャ(イタリア語: Val d'Orcia)は、イタリア・トスカーナ州シエナ県にある広い谷ないし渓谷。北東にはアミアータ山とウンブリア州との州境がある。
ヴァル・ドルチャとは、オルチャの谷の意味で、オルチャ渓谷とも訳される。
名前の元となったオルチャ川が中央を横切り、美しい風景が拡がり、中世に起源を持つ様々な街があり、その中の二つピエンツァとモンタルチーノは特筆に値する。
元はシエナの領土であった。粘土質の土壌のため耕作に向かない土地だったが、約300年に渡る土壌改良の結果、現在のような田園風景が誕生した。現在はワイン用の葡萄栽培が盛んである。他には穀物、オリーブ、果物、野菜の小規模な混合農園があり、干し草または家畜の放牧が行われる牧草地も点在する。
また、渓谷を横断する道は中世にローマやエルサレムへの主要な巡礼路として使われ、多くの巡礼者や商人たちが行き交った。モンタルチーノ郊外のサンタンティモ修道院(Abbazia di Sant'Antimo)も知られている。
ヴァル・ドルチャに含まれているコムーネは、カスティリオーネ・ドルチャ、モンタルチーノ、ピエンツァ、ラディコーファニ、サン・クイーリコ・ドルチャである。他の重要な町はモンティッキエッロ、バーニョ・ヴィニョーニ、モンテネーロ・ドルチャとモンテジョーヴィである。
多くの農業従事者ないし農家、要塞や塔などが分散して、離れ離れになって静穏なこの地にある。
道路の両側には等間隔に植えられた特徴的な糸杉(由来は不明)がある。名産品には、羊乳チーズの「ペコリーノ・ディ・ピエンツァ」とワインの「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」等がある。
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