ラ・トマティーナ(西:La Tomatina)は、スペイン王国バレンシア州の街、ブニョールで8月の最終水曜日に行われる収穫祭。日本語では「トマト祭り」と呼ばれている。
祭りの間だけは、世界中から街の人口の倍以上の人が集まり、互いに熱したトマトをぶつけ合う。(2007年時点でブニョールの人口は9722人、2008年のトマティーナの参加者は約4万人)。
トマティーナは1940年代半ばに始まったが、その起源はよく分かっていない。
起源については、野菜売りのスタンド前での喧嘩でトマトを投げ合った、住人同士での階級闘争、パレードでトマトが一斉に投げられた、町政に不満を持つ住人が、町の祝賀会で町の議員に向けてトマトを投げつけた、戦争が終わってこんなに真っ赤になっても死なないぞというメッセージ[1]などがある。
その後毎年同じ日に、同じように各々トマトを持ち寄って投げ合うという初期「トマティーナ」が出来て、ブニョールもその日を「トマトの日」と定めた。しかし毎年段々と過激になってきたことを受けてブニョールは1951年には禁止し、強行しようとした人々を逮捕した。それにブニョールの住人から猛抗議されたことで警察は逮捕者をすぐに釈放し、翌年からはまた開催されるようになった[2]。
しかし1957年に再びトマティーナは禁止された。人々は「トマトの葬式」という名目でトマトを棺桶いっぱいに詰めて祭りの禁止に抗議した。
1959年に、ブニョールはトマティーナのルールを定めた[2]。それは
1つのハムによって祭りを開始する 祭りの前後には絶対にトマトを投げないというものであり、これはルールを作ると同時に、祭りを行うことを正式に許可するものであった。
やがて祭りは国際的なものになっていき、それまで参加者が各々トマトを持ち寄って投げ合っていたが、1975年からは投げられるトマトもブニョールが用意するようになった。
2020年は新型コロナウイルス感染症の流行拡大により、4月22日に中止が決定された[3]。
^ JFNC 森の散歩道 2011年8月27日放送 ^ a b Fiesta de la Tomatina ^ “トマト祭りの中止が決定。延期開催の火祭りは!?”. 地球の歩き方 スペイン/バレンシア特派員ブログ (2020年4月23日). 2021年1月30日閲覧。
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