カタカリ

カタカリ(英語: Kathakali、マラヤーラム語: കഥകളി)とは南インドのケーララ州、マラヤーラム語圏のマラヤーリに伝わるインド古典舞踊のひとつである。さまざまな民族舞踊や劇などをルーツとし、インドの古武術カラリパヤットの影響を受けながら16世紀ごろに形態が整えられ、南インド土侯たちの庇護の元で洗練され、現代の形に発展した。

原色を基調としたカラフルな衣装に身を包み、特徴的な化粧を施し、古代インドの叙事詩である『ラーマーヤナ』や『マハーバーラタ』をテーマとした物語を踊る。セリフは無く、指の動きや目の動きで内容を表現しており、日本の歌舞伎との類似点も言及されている。歌舞伎俳優の尾上菊之助は、2017年に訪印してカタカリを観劇した際に、歌舞伎のルーツはカタカリにあったのではないかと思うほど共通する点が多いと指摘している。

カタカリはバラタナティヤム、カタック、マニプリと並ぶ4大インド古典舞踊のひとつとされているが、オディシを含めた5つに分類しているものや、クチプディサットリヤモヒニアッタムを含めた8大インド古典舞踊として言及する場合もある。インド政府文化省は、さらにチョウを加えた9つの舞踊をインドの文化として取り上げている。また、日本の歌舞伎、中国の京劇と並んで世界三大化粧劇としても知られている。

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