ジャイアンツ・コーズウェー

ジャイアンツ・コーズウェー(英: Giant's Causeway, アイルランド語: Clochán an Aifir / Clochán na bhFomhórach)は、イギリス・北アイルランドにある、火山活動で生まれた4万もの石柱群が連なる地域。アントリム県ブッシュミルズの北2kmに位置する海岸線にある。

1986年にユネスコの世界遺産に登録され、翌年には北アイルランド環境省 (the Department of the Environment for Northern Ireland) によって自然保護区に指定された。2005年には『ラジオ・タイムズ』誌 (Radio Times) の読者投票で、「イギリスの最も偉大な自然の驚異」ランキング第四位に選ばれている。

ジャイアンツ・コーズウェーは、ナショナル・トラストによって管理されている。

古第三紀 (6千万年前) に、アントリム一帯は激しい火山活動にさらされ、高い流動性を持つ溶解した玄武岩が、チョーク質の地層に貫入し、広大な溶岩台地を形成した。溶岩は急速に冷却したので収縮作用が起こった。収縮は垂直方向には溶岩流の厚みを減らすだけで割れ目は形成しなかったが、水平方向では、ひび割れを生じた。広範囲にわたった割れ目は地質学で柱状節理と呼ばれ、現在見られる奇観を形成したのである[1]。

柱の天辺はさながら踏み石のように平らで、柱の付け根は断崖の下から伸びているが、下の方は海の下に沈んでいる。柱はほとんどが六角柱で、中には、四角、五角、七角、八角のものもある。最も高い柱は12mに達し、崖で凝固した溶岩には厚さ28mになるものもある。

ジャイアンツ・コーズウェーの「発見」を世に知らしめたのは、トリニティ・カレッジのフェローだったリチャード・バルクリー卿 (Sir Richard Bulkeley) による王立協会の報告書(1693年)であるが、実際にはデリーの司教が1年早く訪れていた。

 A View of the Giant's Causeway: East Prospect(ドルリーの版画)

この景観は、ダブリンの芸術家スザンナ・ドルリー (Susanna Drury) が1739年に水彩画として描いて国際的に有名になった。ドルリーは1740年にロイヤル・ダブリン・ソサエティ (Royal Dublin Society) の最初の賞に輝き、1743年には版画にもした[2]。ジャイアンツ・コーズウェーは、1765年にはフランスの百科全書第12巻で見出し語となった。背景には、ドルリーの版画による知名度の向上もあったわけだが、その版画 "East Prospect" 自体は、1768年に出版された百科全書の図版に収録された[3]。その図版のキャプションで、フランスの地質学者ニコラ・デマレ(英語版)は、出版物では初めて、この構造物が火山活動の産物であることを示唆した。

この一帯は19世紀以降、特に路面電車のジャイアンツ・コーズウェー鉄道 (Giant's Causeway Tramway) が開通してから観光名所として賑わった。しかし、1960年代になってナショナル・トラストが管理を引き受けるようになると、商業主義は退潮していった。

^ 『地球の歩き方 2017〜18 アイルランド』ダイヤモンド・ビッグ社、2017年、4頁。ISBN 978-4-478-06059-9。  ^ Arnold, Irish Art, p. 62. ^ "Susanna Drury, the Causeway, and the Encyclopédie, 1768" Archived 2006年9月28日, at the Wayback Machine.. Lindahall.org. Retrieved March 14, 2007.
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