Cadaqués

( カダケス )

カダケス(カタルーニャ語: Cadaqués)は、スペイン・カタルーニャ州ジローナ県のムニシピ(基礎自治体)。アルト・アンプルダーに属する。スペイン本土では最東端のクレウス岬半島近郊の湾に位置する。

元々の地名は、カプ・デ・ケルス(Cap de Quers)またはカプ・ダケス(Cap d'Aques)で、岩の岬を意味していた。

伝統的にカダケスは漁村として知られており、16世紀以降は特に有名であった。19世紀には製塩が盛んになったが、現在工場は残っていない。専らカダケスの経済はアンチョビ水揚げで成り立っていた。

やがて、周囲から隔絶している土地柄が芸術家や観光客を惹きつけ、20世紀初頭から観光客が集まり始め、手つかずの漁村の風景が維持されるようになる。1905年以降は、バルセロナ、フィゲーラス、ジローナなどの近郊都市から、人々が保養に訪れるようになった。

画家のサルバドール・ダリは別荘をカダケスに所有しており、夏季には家族とともに同地を訪れ、詩人のフェデリコ・ガルシア・ロルカも学生時代にそこを訪問している。戦時中、ダリはニューヨークで暮らしたが、1948年に帰国しカダケスの入り江のひとつポルト・リガト(英語版)に移り住んだ。他にもパブロ・ピカソ、ジョアン・ミロ、モーリス・ボワトル、マルセル・デュシャンなどが同地に魅せられている。

1956年には低温の影響でオリーブ栽培が中止されたが、今日、オリーブ林はクレウス岬自然公園内の(自然公園は自治体の重要な部分を占める)運営可能な事業とされており、防火林の役割も果たしている。

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