ビーチー岬(ビーチーみさき、ビーチー・ヘッド、英: Beachy Head)は、イングランド・イーストボーンの町の近くにあるチョーク岩からなる岬であり、セブン・シスターズの東隣にある。ビーチー岬はイーストボーン・バラの所有地であり、その管理下にある。この岬は、海に面したチョーク岩の崖としてはイギリスで最も高く、海面から162メートルの高さがある。南東へ海に面した突端部からは、東はダンジネス、西はセルジー・ビルまで望むことができる。
ビーチー岬は1274年に "Beauchef"、1317年に "Beaucheif" という名で文献に現れ、1724年までには "Beachy Head" に定まったが、浜 (beach) があるわけではない。この地名は「美しい岬」を意味するフランス語 beau chef が訛ったものである[1][2]。
1929年にイーストボーンがビーチー岬周辺の土地 16km2(4,000エーカー)を、土地開発から守るため約10万ポンドで購入した[3]。
ビーチー岬はその際立った景観により、イギリス海峡を通る船乗りたちのランドマークとなっている。例えばシーシャンティの "Spanish Ladies"(スペイン女たち)には次のように現れる[4]。
最初に見た陸地はドッドマン
次はプリマスのレイム・ヘッド、ポーツマスのワイト島
ビーチー岬、フェアライト、ドーバーを通り過ぎ、
そしてサウス・フォアランドの灯台が見えるまで頑張った
ドイツの社会科学者・哲学者にして共産主義の父の一人でもあるフリードリヒ・エンゲルスの遺灰は、遺言に従ってビーチー岬の崖の上からイギリス海峡にまかれた[1]。
^ a b Surtees, Dr John (1997). Beachy Head. Seaford: SB Publications. ISBN 1-85770-118-6 ^ Ekwall, Eilert (1960). The Concise Oxford Dictionary of English Place-names (4th ed.). Oxford: Oxford University Press. ISBN 0-19-869103-3 ^ Times, 30 October 1929. P. 11 ^ Palmer, Roy (1986). The Oxford Book of Sea Songs. Oxford: Oxford University Press. ISBN 0-19-214159-7
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